キャリアプラン
入局後、1年目から4年目までの大きな流れは上記の通りです。
1年目は約1年程度の間に大学病院に所属し、産科、婦人科を研修し、産婦人科の基礎を身につけて頂きます。
大学病院では、ハイリスク妊娠や合併症を伴う症例が多く、他科とコミュニケーションを取りながらスキルアップしていきます。
続いて2年目から順番に約3ヶ月~半年間の地域医療研修を行います。
地域医療研修は日本産科婦人科学会における産婦人科専門医研修要項に1ヶ月以上の研修が義務付けされております。
地域医療研修を行うことで、より密な指導を受けながら、地域特性のある症例を経験し、産婦人科医として患者へ1対1対応の診療が出来ようになると考えています。
3年目からは、基幹施設及び連携施設の様々な規模の病院で、周産期、腫瘍、内視鏡、生殖内分泌、女性医学等についてバランスよく学び、経験を積むことが可能です。
また、次年度の専門医取得に向けて勉強しながら、将来のサブスペシャリティ取得に向けて、自分の学びたい分野を検討して頂きます。
4年目以降は、大学病院へ勤務し専門分野を勉強していく道と、大学院へ入学し研究を進めていく道があります。
当院では各分野の指導医や様々な症例が集まっておりますので、上記の通り、サブスペシャリティを取得可能です。
また、大学院では再生医療を含めた早稲田大学と合同のTWIns(東京女子医科大学・早稲田大学連携 先端生命医科学研究教育施設)という施設もあります。
専門に迷ったら、是非医局員が相談に乗りますので、安心してください。
産婦人科専門医を受験するために必要なこと
1.2年間の初期研修を完了。
2.常勤として通算3年以上の産婦人科の臨床研修を修了。
3.基幹施設での研修は6か月以上24か月以内
4.1か月以上の地域研修
東京女子医大では、本院、東医療センター、八千代医療センターがそれぞれ基幹病院となっています。
例えば、本院を基幹病院とすると、本院では2年間の研修、地域医療研修を3ヵ月、愛育病院3か月、東医療センター6ヵ月とすることができます。東京女子医科大学(本院)の連携病院を下記に示します。
【連携施設】
- ■東京都
- 愛育病院(連携)
- 東京女子医科大学東医療センター(連携)
- 銀座レディースクリニック(連携・生殖)
- ■千葉県
- 東京歯科大学市川総合病院(連携・地域)
- 東京女子医科大学八千代医療センター(連携)
- ■神奈川県
- 湘南鎌倉総合病院(連携・地域)
- ふれあい横浜ホスピタル(連携)
- 湘南藤沢徳洲会病院(連携・地域)
- ■群馬県
- 利根中央病院(連携・地域)
- ■長野県
- 上田市立産婦人科病院(連携・地域)
5.診療実績
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(1)分娩症例150例以上
(a) 経腟分娩:立ち会い医として100例以上
(b) 帝王切開:執刀医として30例以上
(c) 帝王切開:助手として20例以上
(d) 前置胎盤/常位胎盤早期剝離の帝王切開(執刀医/助手)として5例以上 - (2)子宮内容除去術、あるいは子宮内膜全面掻爬を伴う手術執刀10例以上
- (3)腟式手術執刀医10例以上
- (4)子宮付属器摘出術執刀10例以上(開腹、腹腔鏡下を問わない)
- (5)単純子宮全摘出術執刀10例以上(開腹手術5例以上を含む)
- (6)浸潤がん手術(執刀医あるいは助手として)5例以上
- (7)腹腔鏡下手術(執刀あるいは助手として)15例以上
- (8)不妊症の原因検索、あるいは治療に携わった経験症例5例以上
- (9)採卵または胚移植に参加した症例5例以上
- (10)思春期や更年期以降女性の診断や治療症例5例以上
- (11)経口避妊薬やホルモン治療症例5例以上
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(1)分娩症例150例以上
6.症例記録及び学術活動
- (1) 症例記録10例
- (2) 症例レポート4例(腫瘍、周産期、生殖、女性医学)
- (3) 学会発表 1回以上
- (4) 論文発表 筆頭者として1編以上
東京女子医科大学では、本院、東医療センター、八千代医療センターの3病院を合わせた分娩数は1,700例(帝王切開は700例)、手術件数は1,000例(腹腔鏡・ダヴィンチ手術は500例)と症例数は豊富で、3年間で十分に診療実績を満たせます。
専攻医には指導教員が決められ、専門医研修2年目にはほぼ学会発表、論文発表を終了していただきます。